杜松とオリーブ園
杜松とオリーブ園  M80号  第6回新日展  1963年  特選
小豆島オリーブ園
小豆島オリーブ園
F8号  1994年

そして三つ目の 『プーゲンビレヤ』シリーズは、ここでは1992年から95年まで、毎年、光風会展に出品された作品である。

温室の中を、いろいろの角度から捉え、豊かな色彩表現で、プーゲンビレヤを描出している。やわらかいトーンによる鮮やかな色調で、色彩とフォルムが一体と化している。明快な色調の対比による密度の高い色面構成で、高い美的感覚をうかがわせる作品群となっている。

その他では、近年、『ブーゲンビレヤ』と並行して、岡山県の名園である後楽園の風景『千入(ちしお)の森』を好んで描いているのが、注目される。
「千入(ちしお) の森風景」 (1995年の岡山県展)「千入の森新緑」(1995年の岡山美術研究会展)等である。一点は五十号、もう一点は三十号と、日展や光風展への出品作に比べ、大きさは小さいが、充実した作品である。
両作品とも、風景画であるが、他のシリーズとはまた別なしっとりとした味わいがある。千入の森は、いきいきとしており、樹木の生命のリズムが横溢している。


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