野平上自画像
野平上先生が平成15年9月11日午前6時博愛会病院で103歳の天寿をまっとうされました。
謹んで先生のご冥福をお祈り致します。

百歳のお祝いの会で「たとへ絵筆は待たなくても、これからも、いい絵を描いて行きたいと言う想いで、生きて行きたい」とご挨拶されたのが、懐かしく思い出されます。
更井院長先生が「百歳にして、この情熱と気迫は」と驚かれて居られました。
最後まで美術雑誌を手放すことなく、絵に対する情熱は失う事はありませんでした。

野に咲く花や、先生の家の庭に咲く花が特にお気に入りで、2年半の入院生活に、届け続けた、坂見さんを待ち焦がれておられました。

百三歳の絶筆となった先生の自画像にゴッホの情熱を感じます。この画集は、先生94歳と97歳の時、美術雑誌「アートマインド」に野平上特集として掲載されたもので、先生の画業の一端をご紹介できたらと思います。

嶋田三郎氏の名解説に語り尽くされた先生の人間性は、私達の心に生き続けることでしょう。


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