野 平 上 作 品 集(展示品の一部をご紹介)


後楽園


後楽園




後楽園

後楽園

 




 

水仙

牡丹




 

ひまわり

 




椿

薔薇




大山

ブーゲンビレヤ




野平上先生は1901年4月19日大阪市で生まれ、小学校より赤松麟作の画塾に通い、北野中学校卒業後上京、川端画学校で生涯の師、藤島武二先生の薫陶を受けて、東京美学校でも藤島先生の門下生として、デッサンの野平か、野平のデッサンかと言われる程の高い評価を得ていました。赤松画塾以来永遠のライバルであった佐伯祐三も先生のデッサンには一目置き、二枚のデッサンを交換し合っています。当時藤島一門に、荻須高徳、猪熊弦一郎、小磯良平など多士済々互いに研を競い合っていました。
藤島先生は美校を首席の優等生で卒業した野平先生の性格や健康のことも考慮され、女学校の美術教師の道を勧められ、岡山の総社高女に赴任、以来一女、操山、岡大と54年間、岡山での美術教育に貢献されました。
恩師藤島先生から「今後とも、引き続いて、楽しんで絵を描いてください」赴任の際に贈られた言葉を守り続け、息づく自然を「楽しんで描く」に徹してこられました。
「天空に心曳かれて」青年の純粋性を持ちながら、仙人のように無欲に、ひたすら絵に打ち込んで、98歳まで100号の大作に取り組まれておられたのには驚愕の思いでした。
岡山画壇のトップとして最高峰を極められた先生も、103歳で天寿を全うされ、先生のアトリエにあった習作の数々を今回ご遺族のご好意により、野平上記念東山美術館として展示、開館することが出来ました。皆様方に野平芸術の真髄に触れて頂けたら幸甚です。
     野平上記念 東山美術館 小松原英夫